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KiCad での基板製作(2作目)です
KiCadデータを公開 Ver.1.1 '20/04/23
Ver.1.0 '17/06/01
All rights reserved JA3OOK 中村 利和
KiCadで昨年9月に製作した経験を生かし両面プリント基板を製作しました。
1.今回の基板
まず、出来上がりの写真です。 基板サイズ 縦:99.06mm 横:77.47mm
この基板で ABS を作ります。部品を取り付けた写真や ABS の説明は ここをご覧 ください。
2.今回の基板設計方針
a 使用する部品 チップ部品は使わない
b 半田付け 手半田
c 基板の層数 2層(片面と費用が同じため)
d インチとミリの使い分け
部品やラインの配置 インチ
サイズ ミリ
e シルク印刷の対象
リファレンス(部品番号)、部品形状、ICやTR名称、
コネクターピンの+−記号やピン番号、コネクターに接続する対象など
f デザインルール → デザインルール →
タグ グローバルデザインルール
最小配線幅 0.23
最小ビア径 0.8
マイクロビアを禁止
配線幅 銅箔厚35umとする
0.23 信号線で、ピン間に引かざるを得ない場合に仕方なく使用
0.3 信号線(但し0.4を引ける場合は0.4を使用)
0.4 中電流用配線
0.6 DC13Vや+5V、Gndの母線(最大電流が25mA程度:実測値、余裕ある幅)
リレーコイルドライブ回路(75mA:OMRON LY2 同時には1個だけ動作)
デザインルール → デザインルール →
タグ ネットクラスエディタ
各ネットクラスともに、クリアランス 0.3 ビア径 0.8 ビアドリル 0.4 に統一。
g 寸法 → パッド - レジストのクリアランス
パッド - レジストのクリアランス 0.2 レジストの最小幅 0.1
h ランド
ランド径 ドリル穴
D <= 0.6 1.6 0.8
0.6以下はC、R、ICなど、TLP627も該当。
D > 0.6
Dを実測し次のとおり決定
ピンヘッダー、ソケット 1.7 1.0
但し1Pは 2.0 1.0 力がかかる部品のランド径も同様
NJM7805FA 2.0 1.2
TA48M033F 1.8 1.2
半固定VR 2.0 1.2
タクトSW(基板用) 2.0 1.0 (秋月 P-03646、P-03648)
ターミナルブロック 1.7 1.0 (TB401-1-2-E P-01404、TB401-1-8-E P-07757)
スライドスイッチ 1.8x2.0 0.8 横方向の力を考慮し楕円
Dとは部品のリードの最大径。実測するか資料を調査。
ドリル穴とはドリルでの仕上がり穴径(ドリルの歯の径ではない)
i 部品間の最低ランド間隔 1/10インチ
j 部品のリード線(ランド)スパン
R 1/6W 縦 1/10インチ
R 1/6W 横 3/10インチ
R 1/4W 縦 1/10インチ
小型のC 1/10インチ、または、2/10インチ
L 100uH 縦 1/10インチ
L 100uH 横 3/10インチ
ダイオード 横 3/10インチ
スイッチ、VRなど 資料や実測に基づき、足間隔に合わせる
k フットプリント作成上の注意(ランドの F.Maskチェック の有無の違い)
部品レファレンス番号がSW1の小型スライドスイッチ 1回路2接点(SS12D01G4 P-02736)
のケースが金属であり、スイッチの足(接点引き出し線)を挿すランドと接触しないよう
に配慮する必要があります。 ランドの半田が盛り上がった場合に接触する恐れがあるの
で、ランドの部品面に半田が載らないようにしました。
製作された基板のSW1の拡大写真です。SW1のフットプリントのパッドだけ半田を載せられ
ないことが分かります。
SW1のフットプリントのパッドだけ下記のように F.Mask にチェックを入れないことで
実現できます。
SW1以外のパッドは F.Mask にチェックを入れてあるので半田メッキできるのです。
l 部品実装後の基板設計に関する評価
上記の基板設計方針で問題はありませんでした。
3.基板メーカーの選定と発注
Elecrow(参考資料5)に決め発注しました。前回、何も問題なかったからです。
発注の要点は1作目と同じなので説明を省略します。
なお、発注ファイル作成前に『ドリルと配置のオフセット』を設定する操作
(配置 → ドリルと配置のオフセット)
は前回も今回も行っていませんが、希望どおりの基板が納品されています。
4.CADデータを公開(2020/04/23)
上記、ABS基板のCADデータです。
・ABS基板のCADデータv7
開発環境は
Application: kicad
Version: 4.0.2-stable release build
wxWidgets: Version 3.0.2 (debug,wchar_t,compiler with C++ ABI 1009,GCC 5.2.0,wx containers,compatible with 2.8)
Platform: Windows 8 (build 9200), 64-bit edition, 64 bit, Little endian, wxMSW
Boost version: 1.57.0
USE_WX_GRAPHICS_CONTEXT=OFF
USE_WX_OVERLAY=OFF
KICAD_SCRIPTING=ON
KICAD_SCRIPTING_MODULES=ON
KICAD_SCRIPTING_WXPYTHON=ON
USE_FP_LIB_TABLE=HARD_CODED_ON
BUILD_GITHUB_PLUGIN=ON
OOK補足 Platformは上記ではWindows 8になっているが、実際はWindows 7でした。
本基板(ABS)のPIC ソースプログラムも公開しました。ダウンロードしてご利用ください。
参考資料
1 KiCad kicad.jp
2 KiCadことはじめ
3 トランジスタ技術 2016年7月号 CQ出版社
4 きばん本舗 プリント基板設計基準書
5 Elecrow The PCB Prototyping service
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