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回り込みの防止とフィルタの取扱い
執筆中
(ここでいう保安アースとは感電防止アースのことです。より良いアンテナアースについては
ここを見てください)
Ver.1.0 '20/12/12
All rights reserved JA3OOK 中村 利和
執筆中
目次
1.当局の設備の概略
・KENWOOD TS-590SG + ICOM PW1
・アンテナ 15m高の自立タワー
160m〜40mバンドはスローパー 20mバンド以上は八木(またはダイポール)
上記の 保安アースとフィルターの場所を模式図で示します。
図-1 保安アースとフィルターの場所の全体模式図
補足説明します。
a トロイダル・コア活用百科(参考資料1)のバランとハイブリッドの章に
「保安アースと送信機接地端子の間にインピーダンスがあると
送信機が高周波電位を持ち、感電やTVIなどを引き起こす」
ことがちゃんと書かれています。 何回も読み込んだ本ですが忘れていました (-_-;)
従って、
・保安アース線はPW1の筐体接地端子に直結する。
・PW1のアンテナ端子にコモンモードフィルターを入れアンテナに接続する。
このフィルターは「フロート・バラン(ソータ・バラン)」として動作します。
あとは応用で、
・保安アース線とアンテナアース線は絶対に接続してはいけないし、保安アースとアンテナ
アースを埋める場所はなるべく離す。(フロート・バランの働きが万全ではないから)
・保安アースは感電防止が目的なので接地抵抗は高めでOKです。
★アンテナアースは放射抵抗を小さくする必要があるので、なるべく地中深く、多くの場所
にアース棒を打ちこむ。
b TS-590とPW1を接続する同軸ケーブルはコアにを通さない。もしコアーに通すと、ドライブ出
力を上げてもPW1からの出力が比例しない現象が出る(場合がある)。
c 高い電圧が誘起されるおそれがある電力線や信号線にはチョークコイルやコモンモードフィ
ルターを入れる。
d ルーターとPCは無線LANで繋ぐ。やむなく両系統をメタル線で繋ぐ場所にはフォットカプラ
ーやリレーを介し、コモン/ノーマルモード電流が流れない構造にする。
これは、ネットワーク系を守っておけば、PCや無線機系が誤動作してもPC再起動などの復旧
作業を遠隔操作で行える余地を残しておきたいからです。
e フィルターの作り方
コモンモード電流阻止用フィルタ
・同軸ケーブルや信号線をトロイダルコアに10回程度通す。
・パッチンコアで挟んだり、それに通してもいい。
AC100V用ラインフィルター
・AC100Vで使用するので電流だけでなく耐圧も重要。自作するより市販品を購入する。
自作する場合はACコードを大きいサイズのトロイダルコアに通す。
チョークコイル
・トロイダルコアや棒状フェライトコアに線材を巻く。
超小型が必要な場合は市販品を買った方が楽です。
コアーについて。
トロイダルコア
・今回の目的では比透磁率1,000程度(#43など)のコアーを使用する。
・サイズは単線や信号線用には FT-114 、5D-2V用には FT-240 が良いかも。実際に巻
く線材の太さと予算で決める。
パッチンコア
・比透磁率が公開されていないので、使用する同軸や線材の太さに合ったサイズで決める
ことになる。
巻き数や使用する個数が重要ですが無線設備の状況によるので一概に言えません。私の場合
も今後の設備状況変化に合わせて試行錯誤していくことになると思います。
トロイダル・コア活用百科 にトロイダルコアを使ったフィルターについて詳しく書かれて
います。 今回のテーマについては 5.5章 ライン・フィルター と 6.1章 バランの役割り
が大変役に立ちます。
[参考資料]
1 トロイダル・コア活用百科 山村 英穂
第11版 1991年2月20日 CQ出版社発行
2 ICOM IC-PW1 取扱説明書
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