Home
手元リグ操作で遠方リグを遠隔操作
リグ間自動同期 遠隔操作クライアントソフト RCC-590
手元TRXを操作することにより送信所TRXを遠隔制御できる自作のソフトです。
TS-590シリーズおよびTS-590Gシリーズで動作します。
実行型式ファイルを公開します。使用される方は、[リリース]の注意事項を守ってください。
ARCP-590での周波数変更操作に不満を感じる方=遠隔でのVFO手回し操作に魅力 ICOMのRC-28に魅力
を感じる方(SSB、CW、RTTYでのワッチやsplitを追いかける場合に周波数変更が不便でしょうがない方)
で自作派無線家の方には
KENWOODの遠隔運用で手回しVFOでSSB/CW/RTTYも楽々 を推薦します。ロータリーエンコーダー
を入手すれば(TS-590が2台なくても)実現できます。WiFi内蔵マイコンであるESP32や
arduino IDE(arduino開発環境)も必要になりますが・・・
Control Type 指定をできなくした Ver.4.0 '23/02/15
バグ修正 Ver.3.3 '22/04/12
バグ修正 Ver.3.2 '21/06/24
バグ修正 Ver.3.1 '20/04/23
全面改訂 Ver.3.0 '19/10/06
Ver.2.0 '18/09/01
Ver.1.0 '18/07/14
All rights reserved JA3OOK 中村 利和
目次
[はじめに]
[言葉の定義]
[本ソフトで可能なこと、条件]
[準備]
[RCC-590設定]
[RCC-590運用]
[リリース]
[付録A] RCC-590の利用事例
[付録B] 手元PCでWSJT-Xを動かしRCC-590で遠隔操作する実験
[付録C] ヤエス機での実験
[謝辞、参考資料]
[はじめに]
メーカー純正ソフト(KENWOOD ARHP-590、ARCP-590)を使用して遠隔運用を始めて4年、
多いときは週5日くらい運用しています。KENWOODのこれらのソフトの操作性がとても良く、
完成度も高く安心して使用しています。
今年(2018年)1月からTS-590S/50が手元(遠隔操作所)に並ぶようになると、リグのパネル
とARCP-590の画面デザインが違っているので、それぞれの操作に戸惑うことがあります。
同じ操作でリモート運用をしたい。Ham Radio Deluxe で実現できるらしいですが実際に使
っている人が身近にいません。100ドル近くするので買って実験することもできません。
それで、遠隔操作ソフトを自分で制作したいと計画しました。
それとは別に、何か新しいことに挑戦したくなったので、
新しい目標 => 手元リグ操作で送信所リグを遠隔制御したい。
=> リグ間を自動同期させたい。
=> PC上で動くソフトを作ろう。
と考えを進め、自分で作りました。それは本当に刺激的な挑戦でした。
「RCC-590」は、「リモートコントロールクライアント」のイニシャルです。 TS-590用で
すので末尾に「590」を付けました。
[言葉の定義]
TS-590:特に断りのない限り、TS-590シリーズおよびTS-590Gシリーズを「TS-590」と呼びます。
操作所:操作所にオペレーターがいて、TRX(トランシーバー)、PC、その他で構成されます。
このTRXは「手元TRX または Hand-TRX」と呼ばれます。TRXはTS-590です。
PCは「手元PC または Hand-PC」と呼ばれます。
送信所:送信所は無人で、アンテナ、TRX(トランシーバー)、PC、その他で構成されます。
このTRXは「送信所TRX または Host-TRX」と呼ばれます。TRXはTS-590です。
PCは「送信所PC または Host-PC」と呼ばれます。
[本ソフトで可能なこと、条件]
a) 手元TRXを操作することにより送信所TRXを遠隔制御できる。(リグ間の自動同期)
VFO操作、VFOA/B切替、スプリット運用、バンド切替、モード切替、受信帯域制御、
ノイズブランカー/リダクション操作などができる。
b) 定型文によるCW送信ができ、DXハンティングでもラバースタンプQSOができる。
コンテストも限られた条件(呼ぶ側)なら十分実用できる。
不定形文(自由な文章)も、文字間が間延びするが一応送れる。
c) 対象TRX
・手元TRX
KENWOOD TS-590全シリーズ(TS-590シリーズ および TS-590Gシリーズ)
TS-590S/D/Vの場合は FW を Ver 2.03 以降。
他のKENWOODのリグを使えれば幸運です。
・送信所TRX
KENWOOD TS-590全シリーズ(TS-590シリーズ および TS-590Gシリーズ)
TS-590S/D/Vの場合は FW を Ver 2.03 以降。
d) 送信所PCのサーバーソフトはKENWOOD ARHP-590/ARHP-590Gを利用
本ソフトはそれのクライアントソフトとして動作するので、
ARCP-590/ARCP-590Gとの同時動作(同時接続)はできません。
[準備]
次の図を目標に準備していきます。これは私の例なのであなたの機器に合わせて変更してください。
図-1 RCC-590を使った場合の最も簡単な遠隔操作システム
a) 手元PCへRCC-590のインストール
・ZIPファイルを解凍し、できたフォルダー「RCC-590」ごと自分のPCの好みのフォルダー
にコピーする。(install.exeはない)
Rcc-590.exe を実行すればOKです。好みでショートカットなどを作成してください。
・バージョンアップやアンインストールについては「Readme.txt」を見てください)
・.NET Framework 4.6 を使用しています。
特別の操作なく Rcc-590.exe を起動できると思いますが、
.NET Framework 4.6 の手動インストールが必要になるかもしれません。
b) 操作所制御信号系の準備
・手元TRXと手元PC間をケーブルで接続。
RS-232Cケーブルで接続し(推奨)、TRXとPCの通信速度を設定。
USBケーブルでも可能だが運用時にレスポンスが遅い現象があるので非推奨。(原因不明)
c) 操作所手元TRX(手元TS-590)の送信対策
・送信出力を最低に設定。
・あればダミーロードをアンテナ端子に接続。
d) 操作所手元TRX(手元TS-590)に手動送信ボタンを設定
・ パネルの "PF A" ボタン にDATA SEND機能を割り当てる。
(手元TRXがTS-590ならメニュー79に205、TS-590Gならメニュー87に206)
理由は、送信所TS-590のオーディオ変調はデータ端子入力だから。
<以下の送信所での準備は「操作所でARCP-590またはARCP-590G」を使用する場合と全く同じ>
e) 送信所PCに、ARHP-590またはARHP-590Gを準備
・ポート番号、ID、Passwordを設定する。
f) 送信所制御信号系の準備
・送信所TRXと送信所PC間をケーブルで接続。
USBケーブルで接続(RS-232Cケーブルでもよい))、TRXとPCの通信速度を設定。
g) オーディオ信号系の準備
・送信所TRXと送信所PC間のオーディオをメタルケーブルで接続。
TS-590のACC2のPinANI/ANO と PCのAUXOUT/AUXINの間を接続。
信号レベルが違いすぎる場合は可変抵抗器を入れる。
(PCのマイク端子へ入力する場合はコンデンサーでマイク用直流電圧を遮断すること
を忘れないように)
・USB接続でもオーディオ信号を送受できるが若干の遅延が生じるので積極的には推奨しない。
遅延を許容するならUSB接続でもOK。
・送信所TS-590のACC2コネクターのオーディオ入力レベルと出力レベルを送信所TS-590
のメニューで設定。
h) 送信所TRXに手動送信ボタンを設定
・パネルの "PF A" ボタン にDATA SEND機能を割り当てる。
(送信所TRXがTS-590ならメニュー79に205、TS-590Gならメニュー87に206)
理由は、送信所TS-590のオーディオ変調はデータ端子入力だからで、
送信所TS-590も同様に設定。(送信所で操作しても混乱しないように予防)
i) その他の準備
・インターネットサービスプロバイダーからホストステーションのグローバル固定IPアドレ
スを取得します。
または、DDNS(ダイナミックDNSサービス)プロバイダーからドメイン名を取得します。
・送信所ルーターへのインターネットとLAN間のポート番号の対応を設定する。
・リモートデスクトップソフトの準備
・手元TRXと送信所TRXのアンテナ端子にダミーロードを接続。
両方のTRXの送信出力を最低に絞っておく。
i) ARCP-590またはARCP-590Gでの動作確認
・最初にARCPで動作させてください。ARCPでの動作確認後にRCC-590での作業へ進むことが
確実な手順です。
ARCP/ARHPでの準備手順は KENWOODの説明書(参考資料1)を読んでください。
・細かく言えば、先にLAN経由で動作させ、次にインターネット経由で動作させてください。
[RCC-590設定]
Settingを済ませていない場合に、最初に行う操作はSetting操作です。
メイン画面のメニューバー → Tools → Settings
図-2 RCC-590の設定画面
1) Setting画面の次の項目について選択または入力
・Hand-TRXの3項目(Hand-TRXとは手元TRXのこと)
・Host-TRXの4項目(Host-TRXとは送信所TRXのこと)
(ポート番号をルーターで変換している場合はそのポート番号)
2) OKボタンかCancelボタンまたは右上X印をクリック
OKボタンをクリック →設定した内容が記憶されます。
Cancelボタンまたは右上X印→設定作業が無効になります。(設定内容変化なし)
[RCC-590運用]
1) メイン画面の説明
図-3 RCC-590のメイン画面
a) メイン画面の役割。
・送信所TRXの動作状態の表示。
もし、周波数などが手元TRXと異なっていても、メイン画面はあくまで送信所TRX
の状態を表示しています。
・マウス操作による送信所TRXの遠隔操作。(これらの機能で手元TRXが動作してはまずい)
送信所TRXの電源、送信出力、VGS。
・CWオペレーション。
b) 青色系の項目は入力やクリックができます。
c) メイン画面のサイズや位置はドラッグにより自由に変更でき、終了時に記憶されます。
2) 開始方法と操作方法
a) 手元TRXの電源を入力。(DC電源機器、TS-590パネルの電源SW)
b) 手元TRXに周波数、電波モードなどを設定。
c) 「Connectボタン」をクリックすると、手元TRXの状態(周波数やモード、フィルターなど)
が直ちに送信所TRXに送られる。
d) 次に、送信所TRXに電源が入っていない場合は 「Host-TRX Power」 をクリック。
(電源が入り、枠内表示が電源OFF「0」から電源ON「1」に変化し、色も変化する。
e) ここから無線運用が始められます。
手元TRXを操作し遠隔操作する。
バンドスイッチ、VFOダイアル、電波形式、SPLIT、A/B、TF-SET、RIT、XIT
AGC、VOX、CW速度、スケルチ、DATAモード、RFゲイン、送受切替は「PF A」キーやVOX
IFフィルター、IFワイズ/シフト、ノイズブランカー/リダクション、受信プリアンプ、
アッテネーター、ノッチ
「MENUボタン」による次の操作(決定操作で同期する)
ACC2コネクターのオーディオ入力/出力レベル設定
DATA VOX ON/OFF
=PCからの音で不用意に送信されないように通常はOFFにしておくこと
DATA VOX ディレイタイム / DATA VOX ゲイン
メイン画面の該当箇所をクリックし遠隔操作する。
送信所TRXの電源ON/OFF
送信出力設定
VGS音声操作(録音された音声の送信、受信モニター音の30秒さかのぼり録音/再生)
次の操作は送信所TRXへ同期しない。
アンテナ切替、メモリー内容変更(追加、変更、削除)、メモリーCH操作、
周波数スキャン、マイクゲイン、MENUの設定読み出し、スピーチプロセッサ、
VGS-1へのマイクからの録音など
これらの代替方法:
ARCP-590を使用してみてください。設定や操作ができるものがあります。
CWの運用(メイン画面中央CW枠内)
VOX使用のON/OFFは、手元TRXのVOXボタンのON/OFFで行う。
送信可能文字は英字、数字、記号、CW特有符号。
記号とCW特有符号の詳細は 別ウインドウ を参照、。
相手コールサインをF1枠に入力することを推奨。
(入力しておくとEnterキーでロギング)
定型文をF2〜F8枠内に予め入力しておく。
ファンクションキーF1〜F8押下で送信。
F1〜F8枠内からのCW送信は違和感のないCW電波を送信可能。
送信中でもEscキーで送信を中止できます。
Free枠に入力すると即座に送信。
Free枠からのCWは文字間隔が少し間延びした電波になる。普段は使わず非常用。
CW速度調整は手元TRXの「KEY」ボタンで行う。
RTTYの運用
RTTYソフト(MMTTY)は送信所PCで動作させておく。
送受の自動切換えは DATA VOX 使用のON/OFFで可能で、
手元TRXの「MENUボタン」による DATA VOX ON/OFF で行う。
MENU番号はメイン画面の右上「DATA BOX」の数字が表している。
(PCからの音で不用意に送信されないようにRTTY運用しない場合はOFFにしておくこと)
SPLIT運用(SSB/CW/RTTY)
手元TRXを使って通常のSPLIT操作でできる。
ログ機能
「Enterキー」を押すとF1枠、Free枠、Note枠の内容が時刻とともにログ枠内に
ログされる。SSBモードでも使用可能。
ログ枠内に書かれた文字列は 「選択」→「Ctrl+C」 操作で他のファイルなどに
コピーできる。「Delキー」で選択範囲を削除可能。
★Disconnectを指示したり本ソフトを終了するとログは消される。
★ログの量はログ枠の2倍くらいで満杯になり消される。
3) 終了手順
a) ログ枠内に書かれた文字列は 選択 → Ctrl+C 操作で他のファイルなどにコピー
b) 送信所TS-590の電源オフ:「Host-TRX Power」をクリック
c) Disconnect をクリック
d) RCC-590を終了
[リリース]
本ソフト(RCC-590)に興味ある方は下記事項に同意の上で使ってください。
著作権
OOK-Labo (JA3OOK 中村 利和) にあります。
確認と遵守事項
本ソフトおよび説明文を使用すること、引用すること、参考にすることなどにより、
いかなる不利益や不都合、不具合、故障などが生じても自己責任でお願いします。
質問やバグの連絡先
aja3ook@gaia.eonet.ne.jp (先頭の「a」を取り除いてください)
ダウンロード
まず、これを読んでください。
・Readmeファイル
実行型式ファイル
・exe ZIPファイル Ver4.0(実行型式ファイルとReadmeファイル)(2023/01/13)
・exe ZIPファイル Ver3.3(実行型式ファイルとReadmeファイル)(2022/04/12)
ソースプログラムの公開を中止しました。(2021/06/24)
[付録A]
RCC-590の利用事例
私が運用中のシステムを紹介します。要点を下記の図で説明します。
図-4 運用中のシステム構成
a) RCC-590とARCPは必要に応じて使い分ける。
・RCC-590を利用=実機を操作している感覚で遠隔操作したい場合
周波数ダイアル操作で入念に探したい場合
(SSB,CW,RTTYにおいて、スプリット運用やDX局探しやコンテスト時マルチ局探しなど)
・ARCPを利用 =FT8など周波数が限られている場合や気軽に運用したい場合。
(通常はARCPを利用)
b) WSJT-X(JTDXも含む。以下同様)は送信所PCで動作させる。
この方がデコードが良好。
c) リモートデスクトップを有効活用。
・次の操作に使用
WSJT-Xの操作、送信所PC画面の操作、ビデオカメラ画面の表示、PC間のファイル転送
・ソフトは、主に「Brynhildr(ブリュンヒルデ)」(参考資料13)を使用し、
Brynhildrを送信所PCのWindowsサービスとして登録しておくので、管理者として操作が
可能です。
・予備に「TeamViewer」を準備していたが使用せず。(Brynhildrの不具合が全くない)。
d) 「VSPE」(参考資料10)をHost-PCで利用。
VSPEでTRXのポートを分岐させ、「ARHP」「WSJT-X」「Turbo HAMLOG」で共用する。
これにより、TRXの周波数やモードを各ソフトで共有できる。
要点
・図のように、ツリー構造になるように仮想COMポートを作成。
仮想COMポートとソフトを1:1で対応させる。
・必ず次の順に起動する
1 VSPEEmulator.exe
2 親の仮想COM10に接続したソフト(図4場合はARHP)
3 WSJT-Xなど親でない仮想COMにつながってるソフト
・ここも見てください。
e) リモートデスクトップにより、手元PCに映し出されたUSBカメラ画面で次の情報を監視。
・リニアアンプの出力パワー、SWR、選択されたバンドなどのLEDランプ。
・アンテナローテーター表示盤の矢の方向。
f) 送信所TRXのRS-232Cに接続している「ABS」は、PICを利用した自製の基板です。
リニアアンプやアンテナケーブルのバンド切替を自動的に行います。
g) 手元PCにRS-232C端子が付いているので手元リグのRS-232C端子と直結しています。
しかし、PCにRS-232C端子が付いていない場合はUSBで接続します。
h) 図には画いていませんが、「PIC-NIC」を使用しています。
PIC-NICはTriState ltd.(参考資料14)製のインターネット経由でスイッチ操作ができる
IPリモコン機器です。
送信所PCの電源ON/OFF、リニアアンプの電源ON/OFF、アンテナローテーターの回転指示
などで使用しています。
[付録B]
手元PCでWSJT-Xを動かしRCC-590で遠隔操作する実験
ここから記述する機能の使用を積極的にはお勧めしません。実験だけにしてください。
RCC-590 Ver 3.3 で実験可能です。
手元PCでWSJT-X(JTDXも含む。以下同様)を動かし、RCC-590で送信所TRXを遠隔操作する方法
です。
しかし、次の理由でこの方法をお勧めしません。
・送信所PCで動かすよりDECODE性能が数dB悪化
・準備が大変
-WSJT-Xで受信信号をデコードするために、手元TRXのヘッドホン端子とマイク端子を接続。
信号レベルが違いすぎるので可変抵抗器を入れる。
-WSJT-Xから送信するには、WSJT-Xのオーディオ出力を送信所PCへ送る工夫が必要。
操作(要点だけ説明します。上記の本文も見てください)
1) 立上順序
1 手元TRXのDC電源装置の電源ON
2 手元TRXの前面電源ボタンON
3 何らかの方法で(ARCP-590を使ってなど)送信所TRX電源ON状態にしておくほうが
WSJT-Xとの接続動作がスムーズに進む(2021/06追記)
4 RCC-590を立ち上げ
2) Setting画面
図 付録B-1 Ver.3.3までの RCC-590 の設定画面
Com-Softを設定する。
Hand-TRXも設定。(3 WSJT-X all control を選ぶ場合も設定すること)
Host-TRXも設定する。
3) メイン画面の説明
図 付録B-2 Ver.3.3までの RCC-590 のメイン画面
オレンジ色やピンク色系統の項目は入力やクリックが可能。
画面上部右寄りにある 「Control TYpe」 のコンボボックスからタイプ2または3を選ぶ。
WSJT-Xを立ち上げる。
WSJT-XのSettingが適切でない場合は設定。
File → Setting → Radio
★制限事項
WSJT-Xの起動が遅すぎた場合に、あるいはWSJT-X とRCC-590の接続ポート番号が
異なっている場合に、RCC-590がフリーズすることがある。タスクマネージャーで
RCC-590を終了させてください。
2 WSJT-X only PTT を選んだ場合
概要:手元TRXで全ての制御(周波数変更、送受切替、受信向上操作)を行う。
ただし、WSJT-Xに送受切替を任せることもできる。
図 付録B-3 「2 WSJT-X only PTT」の場合の構成と設定値
WSJT-Xからのコマンドをcom0com経由でRCC-590が受け取りますが、送受切替コマンドのみ
有効です。
WSJT-Xが書くログの周波数がリグと一致していません。WSJT-Xが書くログの訂正を忘れなで!
WSJT-Xに送受切替を任せることができる。
図 付録B-3 の補足説明をします。
・com0com(Null-modem emulator):
COMポート間を仮想接続するシリアルポート・ドライバー。
オープンソース・ソフトウェアなので無償で使用できます。(参考資料12)
・COM番号は例です。
3 WSJT-X all control を選んだ場合
概要:WSJT-Xが全ての制御(周波数変更、送受切替)を行う。
ただし、受信向上操作はメイン画面クリックで行うことができる。
図 付録B-4 「3 WSJT-X all control」の場合の構成と設定値
3 WSJT-X all control を選んだのち、WSJT-Xを立ち上げ、数秒待ってください。
バンドと周波数変更はWSJT-Xの周波数選択コンボボックスで行う。
受信向上操作はメイン画面(only WSJT-X all control 枠内)でのクリックで可能。
VFO-Aの500HzUp/Down(左右クリック)
受信プリアンプのON/OFF
受信フィルターA/B
AGCのSLOW/FAST/OFF
注意 IFシフトやノイズリダクション操作など高度な受信操作はできません。
手元TRXはRCC-590から切り離されています。
しかし、Setting画面でのHand-TRX(3項目)は必ず設定しておく。
手元TRXの電源スイッチやDC電源装置の電源を切っておいても大丈夫です。
図 付録B-4 の補足説明をします。
・com0com(Null-modem emulator):
COMポート間を仮想接続するシリアルポート・ドライバー。
オープンソース・ソフトウェアなので無償で使用できます。(参考資料12)
・COM番号は例です。
4) 運用途中で Control TYpe を変更する手順
1 All disconnect を選ぶ。
2 目的の Control TYpe を選ぶ。
3 WSJT-Xを使う場合は速やかに立ち上げてください。
エラーへの対処が遅れたりWSJT-Xが立ち上がっていないとRCC-590がフリーズするかも
しれません。
[付録C]
ヤエス機での実験
ここから記述する機能の使用を積極的にはお勧めしません。実験としての使用に留めてください。
RCC-590 Ver 3.3 で実験可能です。
手元TRXに ヤエス FTDX4000 を使用する方法です。他のヤエスのリグを使えれば幸運です。
要点だけ説明します。上記の本文も読んでください。
Setting画面(図 付録B-1 Ver.3.3までの RCC-590 の設定画面)
Hand-TRX name で「FTDX3000」を選択。
メイン画面(図 付録B-2 Ver.3.3までの RCC-590 のメイン画面)
「Control TYpe」コンボボックスから「1 Hand-TRX all control」を選択。
手元TRXを操作し送信所TRXを遠隔操作する。
バンドや周波数、電波形式、受信プリアンプ、アッテネーター、
IFフィルター切替、AGC、VOX、RFゲイン、CW送信速度
送受切替の手操作はMOXキー。
IFワイズ/シフト、ノイズブランカー/リダクション、ノッチ操作などなど不可。
[謝辞]
本ソフトの開発に特に役立った資料を最後に列挙しました。この他にも役立った記事が色々
ありました。各著者に感謝します。
[参考資料]
1 KENWOOD TS-590 Gシリーズ「遠隔操作」運用ガイド
2 KENWOOD TS-590/TS-590G シリーズ PCコマンド集
3 YAESU FTDX3000 Series CAT Operation Refefrence Book
4 YAESU FTDX5000シリーズ CATオペレーションマニュアル
5 K1JT WSJT Home Page
6 JA7UDE WSJT-X 日本語ユーザーガイド、最新情報
7 ARRL Learn Morse code
8 Merriam-Webster, Incorporated Morse code
9 KB3BYT LEARN MORSE CODE in one minute !
10 Eric Young and the OpenSSL Project VSPE Virtual Serial Ports Emulator
11 エレクトロデザイン株式会社 Virtual Serial Port VSPE の使い方 pdf
12 Slashdot Media The Null-modem emulator (com0com)
13 IchiGeki Brynhildr(ブリュンヒルデ)リモートデスクトップ
14 有限会社トライステートTriState PICNICサポートページ FAQ
15 DOBON! DOBON.NET へようこそ!
16 Nobuyuki Iwanaga 未確認飛行 C C# によるプログラミング入門
17 かわさき しんじ&Insider.NET編集部 簡単! Visual Studio 2017入門
18 われこ われこ 【ワレコのC#】Formアプリ 前回終了時 ウインドウ位置・サイズを記憶復元
19 浅草ギ研 Visual C# 2005 のシリアル通信機能を使ってみる
20 まちみなの C# を利用したシリアル通信
21 ソフト工房波田(Soft Koubou Hada) RS-232C ピンチェンジ表示
22 iPentec.com Task にパラメーターを渡す
23 前田稔(Maeda Minoru)の超初心者のプログラム入門 Server と Client で通信
24 ku__ra__ge string中の1文字を置き換える ChangeCharAt
25 CodeZin .NETマルチスレッドプログラミング 2:非同期デリゲート BeginInvoke
直前の画面へは ブラウザの戻る をクリックしてください。Topに戻るにはHome